ダメすぎる雑貨屋店主のこと

20代での開業と、30の呪いのこと

投稿日:

こんにちは〜!ガラクタやのひとみです

雑貨屋開業ブログを書いてます

 

 

今日はいつもの実務的な内容からかけ離れた「自分のこと」を書きました

いつも自分語りはしないように、と思っているんだけど

30歳の呪いみたいなものにモヤモヤしている若い女の子たちに向けて書きたいことがたまったので記事にすることにしました

タイの美容室にて。おばちゃんたちがあまりに素敵だったから写真撮っちゃった

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そもそも30歳の呪いとは

「若い」ということが女性の魅力の大半として語られたり

30までには結婚したいとか

30までには何者かになりたいとか

30までに成功しなかったら、もうやめようとか

30までにはなんとかするから、それまで待ってほしいとか

そういう空気が、確かにありました

 

 

私が雑貨屋を開業したのは25歳のときで

周りは結婚ラッシュ、誰かと会えば彼氏はできたのかとか、その人とは結婚するのかとか、これからどうするのかとか

そろそろ30になっちゃうよどうする?とか、まじで30になりたくないよねとか

30近くなってきたから演劇やめるわとか、30までにはあのバンドマンと別れるとか

例に漏れず、とにかく私の周りの人たちも(特に女子は)皆30という数字を呪っていたし

とにかく何かに焦っていた気がする

 

 

私はといえば

確かに「なんとなく焦り」はあったものの

貧乏すぎて女友達と飲みにいくことすらできなかったし

それよりも開業しちゃってこれからどうしていくか、の目の前のことに精一杯で

「呪いどころじゃなかった」というのが正直なところ

「考える暇を作らないこと」がモヤモヤ解消法のひとつの手だということが、まずは証明されてしまいました

 

 

いや、全然気にしてなかったのかというと、それは嘘になるかもしれない

気にしてはいた

20代後半といえば皆会社のお給料だって上がってくるころで

入社からずっと同じ会社に勤めている人はリーダー的なポストにつく人も増えてきて

少し良いディナーを食べに行こうと誘ってくる友人も増えた

学生のたまり場みたいな安居酒屋に行くには一抹の恥ずかしさがつきまとったし

お洒落レストランでの会計が怖くて、誘いを断ることが多かったです

それから「開業した」ってだけで中身も確認せずにみんなから誉め殺しにあったりするので

色々と面倒になって、元から少なかった友達も半分以下に減って、ほとんどいなくなった

30歳までに雑貨屋で食えるようになろう

それでダメだったら諦めよう

と、やっぱり私も30を意識していたんですよね

歳を重ねることへの恐怖感?

チャンスが少なくなったり、不利になることが多いと思っていたのかもしれません

とにかく、若い方が有利だよね、と

でも実際開業して、周りの自営業の方たちは言わずもがな「年上」で

みんな私と同じように試行錯誤しながら頑張っていて

それを皆で相談しあったり、協力したりするのが楽しくて

「あ、チャレンジするのに年齢関係ないじゃん」とすぐにそんな呪いはどっかに飛んでっちゃいました

 

 

 

 

女性としての30の呪いはというと、実は、元からそんなになかったんです

開業する前はフリーターと同時に水商売もやっていたから、周りに年上の女性がたくさんいたこともあって

みんなそれぞれ魅力的だったし、結婚離婚のリアルな話も山ほど聞きました

それでも皆また恋をして楽しんでいたし、何歳になっても魅力的な人はモテた

そんな理由で女子特有の30の呪いは早めに肩から下ろすことができて、本当によかった

ただでさえ開業してジタバタしているところにそんな悩みまで加わったら、メンタル潰れてたかもしれない

 

むしろ早く歳を取りたいと思った

開業して、お店を軌道に乗せていくまでは色々あって(詳しくはこのブログの開業秘話をどぞ)

気付けば30になる前に、呪いはすっかり消えました

その理由のひとつは、開業を機に「店主の貫禄みたいなもの」が必要になって、むしろ早く歳を取りたい!とすら思ってしまったから

簡単に言い換えれば

「ナメられたくなかった」

ということ

やっぱり20代女子がお店をやっているとね、ナメられるんですよ

そもそも店のオーナーに見えない(バイトさんにしか見えない)ので、本物のオーナーを出せよと言われたり

若すぎるがゆえに「どうせ親の金で道楽の店やってんだろ」とバカにされたり

同じ理由から「どうせどっかの金持ちのスケベオヤジがパトロンなんだろ」とか

町の中で陰口を言われていたのを、少し後になってから知って‥

(私は独身彼氏なしの状態で無借金で開業してたのです。読みたい方は「ガラクタや開業秘話」を読んでください)

 

 

数年経って、私が本当に毎日ひとりでお店を切り盛りしてるのを見てそんな噂はどこかに消えてゆき

「あんた本当に頑張ってるね」とサポーターも増えたけど

あんときの悔しさは多分忘れないからな、覚えとけよ、と誰に対してでもないけど根に持ってます(笑)

だから、とにかく早く歳を取りたいと思った

30の呪いと、真逆ですよね

 

 

そして何年も店をやるうちにお客さんとの距離の取り方もわかってきて

自然とナメられることはなくなったし、店主っぽくなってきたんじゃないかと主観的には思っていて

本当に迷惑な客には「出てってくれ」と言えるようになり

自分の店を守れるだけの強さを少しだけ身に付けることができました

もしかしたらそれは単なる経験値によるもので、年齢は関係ないのかもしれないけど、どちらにせよ「ある程度の時間と経験」が必要だったのは確かだと思う

歳を重ねると、良い意味で強くなれる

 

 

今30歳をすぎて言えるのは

オーバー30、サイコー

色々なことが気にならなくなって、できることも増えていって、楽しすぎる

女性を年齢でアレコレ言及してくるような異性と関わらなくてよい環境だというのも大きいですね

そもそもガラクタやは「古物商」だから

お客さんや同業の方達は、モノだけじゃなくて、人としても歳を重ねて、ヴィンテージの空気を纏うのっていいよね、みたいな感覚の人が多いのかもしれません、知らんけど

 

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結婚とか子どもとか。呪いと解放のはなし

私の知人には産婦人科医が2人もいて

「ひとみは体が小さいから体に負担かかるよ、早めに産んだ方がいい」とよく言われました

勝手なアドバイスありがとう、余計なお世話じゃ

 

 

この女性特有のこれ関連の呪いにはほとほとウンザリするんだけど

まあ情報としては確かなわけで、気にしてないとは言いつつ常にどこか頭の隅の方にちょこんと鎮座している問題ではありました

でもこの問題も開業をしたことによって視野が広がって、あまり深刻で深い悩みにならなかったのはかなりラッキーなんだと思う

 

 

まず、開業したことによって周りの人間関係が180度変わった

会社に勤めていたら、周りは適齢期で結婚して子どもを持って、と言うスタイルがやっぱり多数をしめるわけで

その空気にプレッシャーを感じることだって多かったはずです

でも開業してできた友人たちは、同じように自営業者やフリーランスで仕事をする人たちばかりで

生き方がとにかく千差万別

そして、皆一様に「なんとなく、幸せそう」だった

 

 

ふたりでお店を経営しながら、子どもは持たず、でもいつも仲の良い夫婦

ひとりで旅したり、期間限定の仕事をしたり、とにかく自由に生きるのが1番の幸せで、ちゃんとしたパートナーは持たないという人

シングルマザーでもやりたいこと諦めずにやって、子育てにも仕事もどっちも楽しそうな人

社会一般的には少し「ズレている」のかもしれないけど、皆自分の意思で選択をして、それなりに満足して(ときには一般的な結婚出産を経た人たちよりも)幸せそうだったりする

大切な人との関係性に「結婚」「家族」とか、わざわざ名前をつけなくても良いし

女性の幸せは結婚出産だけじゃない

色々な選択肢があって、私たちは「自分で選択できる」

 

 

 

 

また、身体的に出産というリミットを持っている女性は不利だよなあ、といつもモヤモヤしていたことに関しては

「社会的に子どもを育てる」と言う役割があることに気付きました

もともとうちのお店はオモチャの取り扱いも多く、平日には近所の小学生たちや親子連れが多く来店するので

「初めてひとりでお買い物」がガラクタやだった子もいるし

親の離婚について悩んでる、と相談してくれた小学生の女子もいた

子どもが、親以外に話ができる大人って、今、全然いないんです

うちのお店がそんな場所になれるとしたら、それはそれで最高なことじゃなかろうか

子どもの居場所的な問題に関しては他のニュースや新書が山ほど取り上げていそうだから割愛するけど

「社会的に育てる」という手段も、いいじゃん、ありじゃん、と思ったのが数年前の話

 

 

先日たまたまラジオの悩み相談コーナーでも「不妊治療がうまくいかず疲れてしまった」という話題が取り上げられて

かなり際どい問題に、パーソナリティの女性はどんな言葉を掛けるのか内心ドキドキして聞いていました

実際に「適齢期を過ぎて実際に子どものいない」パーソナリティの女性は

養子という制度の偏見を指摘すると同時に「子どもと関わっていく仕事につくといいかもしれない」と言っていました

「社会的に育てる」ということだった

 

 

令和に入った今、卵子凍結とか本当に手の届く金額でできるようになっているし

呪いを解く方法は少しずつ増えてきている気もします

 

 

6年間、路面店をやっていると、街の子どもたちが年々大きくなっていって

そうやって子どもたちの成長を毎日見ながら仕事をするの、すごく楽しい

まとめ

長文お付き合いいただき、ありがとうございました

職業柄、年下の可愛い女の子たちと毎日接しています

歳とるの楽しいよ〜ってどんどん伝えていくのが大人の役目じゃないかな

彼女たちが、少しでも楽しく歳をとっていければいいなと心から思います

今年もお世話になりました、来年もよろしくね

ではまた〜

 

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記事を書いてる人
ひとみ @ekodanogarakuta
2010年 早稲田大学中退
2013年 資金100万円で東京江古田に
雑貨屋 ガラクタや ネバーランド開業
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