雑貨屋 開業のこと

クレアーズの日本撤退/閉店から考える今後の雑貨屋経営

投稿日:

こんにちは!ガラクタやのひとみです

実際に東京で小さな雑貨屋を経営しながらブログを書いてます

2020年3月某日、ポップでカラフル、突飛なデザインも人気のアクセサリー屋さんクレアーズ(Claires)の日本事業撤退、店舗閉店のニュースが飛び込んできました

うちの店のアカウントのフォロワーさんたちはカラフル、チープな雑貨好きな方が多く

「スイマーもなくなって、大中もなくなって、今度はクレアーズも!?」

「どこでカラフルな雑貨を買えばいいの!?」とタイムラインは荒れていました

参照/公式サイトより

私は雑貨屋視点から

2018年スイマー閉店の大事件と合わせて、今後の雑貨屋チェーンの動きや、個人店も含めた雑貨屋経営の動向をじっと考えてみることにしました

同業の雑貨屋オーナーたちと話し合う内容とも重複したのでこの機会にまとめてみようと思います

これからの時代に雑貨屋経営したいけどどうなのさ??っていう若い人に読んでみて欲しいです

日経新聞よりは読みやすいと思うよーーー

 

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雑貨屋実店舗の終焉はすぐそこ

ファッションビルの中を見ても、アパレルや雑貨店舗の衰退は明らかですよね

昔はPARCOなんかに行けば憧れのブランドが揃っていて「どれだけ時間があっても足りない〜♡」なんて、1日中買い物を楽しめたものでした

ここ数年はまず「憧れのブランド」「良質なブランド」が少なく、聞いたこともないようなお店が雑な感じでテナントを構えています

ひと目でビビッときちゃう、心を鷲掴みにされるような商品はほとんど無く

ワンフロアを歩いても数分で見終えてしまう‥

これが‥都心のファッションビルなのか‥??と目を疑います

 

 

ここ10年で、アパレルや雑貨の店舗はどんどん姿を消しました

特に雑貨業界に絞って考えてみると、実店舗衰退の理由は

  • 通販の利便性が増し過ぎたこと
  • 流行の変化がはやすぎること

の2つがあると思っています

雑貨屋実店舗が通販に勝にはどうしたらいいのか考えまくった過去記事がありますのでよかったら一緒に読んでみてください

 

 

いくら人気のあるブランドでも、やはり「雑貨」という低価格分野で

通販全盛期、テナント料が高い実店舗で、人を雇って経営していくだけのパワーがないのだと思います

スイマーも、大中も、クレアーズも、中学生でも楽しめるキッチュで低価格な雑貨屋ブランドでした

低価格な商品は「薄利多売=利益が低い商品をめちゃくちゃ沢山売ること」で成り立っています

駄菓子屋さんを想像したらわかりやすいですよね?

 

 

企業として沢山の社員を持って商売をするということは、超MAX級の薄利多売経営をしなくてはいけません

めちゃくちゃ大量に売らなきゃいけないのです

めちゃくちゃ大量に売るには、めちゃくちゃ大量に作らなければいけません

めちゃくちゃ大量に安いものを作るには、低賃金で人を雇ったり、制作コストを削減しなきゃいけません

そして大量に作ってしまうと、流行が早々と変化していくのについていくのが難しくなります

めちゃくちゃ在庫が余ると、もちろんそれは経営にとってマイナスでしかありません

 

少子化の時代に、ものを持ち過ぎない生活スタイルが流行する時代に、流行がすごいはやさで移り変わる時代に

キッチュな雑貨一本で勝負するのは、ムリゲーなのです

時代に合わなくなってしまったんです

クレアーズの企業サイトには「近年の業界を取り巻く環境や今後の成長とを総合的に判断し」とありましたが

そういうこと、なんだと思います

 

逆に個人店や個人作家たちが雑貨を売る時代

キッチュで低価格な分野で大企業が勝負する時代は、おそらくだいぶ前に終わりました

(だからと言って高品質高価格の雑貨が売れるのかというとまたそれは別の話‥)

スイマーのデザイナーさんたちは、各自でブランドを立ち上げたり再始動していることからもわかるように(→SWIMMERのデザイナーさんのひとり、みくろうさんが個人で立ち上げたブランドTwinkle EtoileのHP

大企業発信ではなく、デザイナー個人から、または個人経営の雑貨店からキッチュで低価格、可愛い雑貨を発信する時代がやってきました

もう数年前からこの動きは始まっていたんですね‥

 

 

そもそも

昔の文化はメインカルチャーがあって日陰にサブカルチャーがある、くらいの簡単な2極構造?だったものが

今やサブカルチャーなんて呼び名は廃退し、どんなニッチな分野でも人を集め、小さな文化として花咲ける時代です

そもそもメインカルチャーなんてあるのかな、というくらい人の趣味嗜好が細分化され、それぞれのニッチなカルチャーを牽引しようとする人たちが現れて、各分野が盛り上がり始めました

コミケやデザインフェスタのようなイベントが大盛況なのがその証拠ですよね

ニッチ分野が各種盛況とはいえ、小さなカルチャーなぶん、それだけで飯を食っていこうとすると、それはまた難しい話でもあります(その話はもう少し突っ込んでいきたいのでまた別の記事として書こうと思います)

 

 

物販業界も、カルチャーの流れに倣って細分化しています

もちろんア●ゾンさんのような大手サイトがやはり通販取引の殆どを牛耳ってはいるものの

ハンドメイド雑貨を自由に売れるサイトや(例えばミンネやクリーマなど)誰でも自分の通販ショップを作れるBASEみたいなサイトがどんどん出てきて

メジャーなブランド(店)で買うのではなく

  • 個人店から買う
  • 作家さんから直接買う
  • 個人で仕入れて売っている人(私は週末雑貨屋さんと呼んでいますが)から買う
  • メルカリなどのサイトで誰かわからない人から買う

 

 

ある意味、デザイナーさんや作家さん、雑貨屋になりたい人にとってはチャンスかもしれません

自分で商品をデザイン/制作して売る方が自由度は高いし、そもそも、大企業から仕事を受注するという今までは夢物語だったものが、現実味を帯びてきます

SNSなんかでバズれば、大企業に雇われなくても個人で表舞台に立つことが可能になった

これって、ちょっと夢のあるいい話なのかも??

 

過去にも「週末雑貨屋さんという開業の仕方」について記事を書いてます

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個人経営の雑貨屋さんはむしろ必要とされる?

上に書いてきた通り、ブランディングの力さえあれば個人経営雑貨店の経営も不可能ではないはずです

私はここ数年の人気ブランドの撤退を受けて

「あ、個人店は逆に、いい波がきてるんじゃない?」とさえ思っています

企業として数十人、数百人、数千人が食っていく分の雑貨を売りまくるのはムリゲーですが

経営者ひとりや、もしくはプラスαでスタッフが食っていくだけの量の雑貨を売るのであれば、不可能ではありません(難しいけどね)

 

 

実際にお店を経営していて実感するのは

通販でなんでも買う

移動しない分時間の節約ができて、暇も増えた

サブスクなどのアニメ映画コンテンツで家に引きこもりがちになった

でもお出かけするのはやっぱり楽しい、友達と遊びたくもなる

雑貨屋にいきたいけど、有名な大手チェーンは少なくなってる

そもそも小さなお店さえ少なくなっている

お店が少ない!!お出かけ、つまんない!!!!!

ということなんです

 

 

時代がいくら変化しても「お出かけする」という人間の娯楽は変わらないので

実店舗でショッピングする、という行為はやっぱり楽しい!!

ふらっと散歩して、買い物して、という休日はやっぱり楽しい!!

実店舗自体少なくなっている今

個人経営の雑貨屋さんはわりと必要とされている、と思います

 

 

また、誰でも簡単にネット上に自分のショップを持てるようにはなりましたが、彼らの弱みは「信用」です

ア●ゾンさんに掲載のショップの中にはどこの国の誰だかわからない怪しげなお店が沢山ありますからね〜〜

個人事業主になると、住まいを借りたりカードを作ったりするときに「信用の低さ」を実感するのですが

「実店舗を持っている」というだけで、ひとつ信用度がアップします(これは私がめちゃくちゃ実感していること)

 

 

まだまだ個人経営の雑貨屋、伸び代あるんじゃない???

とはいえ、個人店も存続するのは大変!!ガラクタやが通ってきた紆余曲折、試行錯誤を読みたい方は過去のブログを読んでくださいねーーーー

まとめ

ということで、希望的観測ですが

撤退ニュースに対して悲観的な事ばかりじゃなくて

時代の移り変わりと、良くなってきた事もあるんじゃないかしら

ということを書きました

最後までお読みいただきありがとうございました

ではまた〜(๑╹ω╹๑ )ノ

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記事を書いてる人
ひとみ @ekodanogarakuta
2010年 早稲田大学中退
2013年 資金100万円で東京江古田に
雑貨屋 ガラクタや ネバーランド開業
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